2013-01-01から1ヶ月間の記事一覧

2013/01/31

畑暉男さんのトーク「私の西部劇体験」、想像を絶する盛況のうちに終わる。平日なのに、会場整理のやり方を考え直さねばならないほどの大入りになった。往年の西部劇ファンにとって、畑さん編集の「西部劇大全集」(1979年、芳賀書店)はバイブルともいえる…

2013/01/30

「映画芸術」2012年ベストテン号発売。気づいたら選者も14年目。この雑誌の「文化」に同化することは絶対ないけれど、でも『ひとつの歌』選ぶ人たったこれだけ?とか、『ヒミズ』は確かに不快だけどそこまでひどい映画じゃないとか、結果を見るにつけ、いな…

2013/01/29

週末の新聞で、学生の頃一年だけバルザックの講義(確か「従妹ベット」だった)を受けた石井晴一教授の他界を知る。小柄だが、彫りのくっきりした顔立ち、人間くさい朗々とした語り口に、これぞバルザックの研究家だ!と納得したことを思い出す。スマートで…

2013/01/28

展覧会と映画、まとめて。「実験工房展 戦後美術を切り拓く」@神奈川県立美術館鎌倉&鎌倉別館。1950年代という混沌と活気の時代のアートがいかに総括しづらいかは東京国立近代美術館「実験場1950s」でもよく分かったが、そんな中で実験工房の気品の高さは…

2013/01/26

記録映画アーカイブプロジェクトのワークショップ「フィルムを捨てないで!〜記録映画の保存と活用〜」@東京大学福武ホール。会場はびっしり満席。まず記録映画保存センターの提供による、東京を主題にした5本の記録映画を上映。これが一本一本映画史の盲点…

2013/01/22

シネマテーク・フランセーズより届いたジャック・ドゥミー展予告CD! 3曲ともミシェル・ルグランの名曲揃い。展覧会は4月10日からだそうです。

2013/01/20

改めて、「ル・クレジオ、映画を語る」。他者の文化を自然な身ぶりで読み取り、瞬く間に自らの精神と共振させるあの誠実さはここでも健在。そして、これだけ映画狂のノーベル賞作家は、かつておらず、これからもいないのではないかと。日曜出勤。仕事はほぼ…

2013/01/19

誰もお待ちでないと思いますが、孤独に勝手にひっそり選ぶ2012年映画書ベストテン。例年申しておりますが、未だ読めていない本だらけで網羅性はまるでなし、また主題性と着眼点に重きを置いた選考となっております。1 影の部分(秦早穂子) 2 トリュフォーの…

2013/01/15

大島渚監督死去。ついにこの日が来た。「敗者は映像を持たない」。このテーゼが、今も映画について考える時の原動力になっている。 『マックス、モン・アムール』(1986年) ポスター:アンドレ・フランソワ

2013/01/13

かわうそ派としては、祈るような気持ちだ。会いたい。 http://mainichi.jp/select/news/20130110k0000e040194000c.html

2013/01/12

都築響一さんプレゼンツ「新宿秘宝館」@ギャラリー新宿座。日頃は用のない新宿四丁目。ひっそりした安宿街はいまだに秘境。展示? わざわざ説明するのは無粋でしょう。ただ行ってみるのみです。強いて言えば、ここにあるのは、悪趣味を軽々凌駕する、人間の…

2013/01/10

ジャン=リュック・ゴダールによる詩。反映画保存のように見えて、実はナイトレート・フィルム讃歌。日本語は拙訳。les films sont des marchandises et il faut brûler les films je l'avais dit à Langlois mais attention avec le feu intérieure matière…

2013/01/07

3月22日公開のポール・トーマス・アンダーソン『ザ・マスター』。サイエントロジーじみた新興宗教に心身のめりこんでゆく復員兵ホアキン・フェニックス、教祖への帰依を深めるごとに姿勢も表情もどんどん歪んでゆく。特に顔つきは左右対称を完全に失う。『ゼ…

2013/01/06

近代美術館「美術にぶるっ!」展。近現代美術オールスターゲームの第一部を終えて満腹のところに、第二部で被爆者、反基地闘争、高度成長裏面史の1950年代をどどーんと畳みかけてくる戦略がたまりません。普通は映像作品の展示は袋小路なのだが、細江英公『…

2013/01/03

新年おめでとうございます。冴えない正月も、餅がいっぱいあれば不満はなし。昨日は久しぶりの将棋道場へ。少年少女からお年寄りまでかなりの混雑。二年か三年ぶりなのに、毎日来てたかのように迎えてくれるのは席主の人柄ゆえ。日頃は深夜のインターネット…