2011-12-01から1ヶ月間の記事一覧

2011/12/30

今年もひっそりと「オカダが孤独に勝手に選ぶ2011年の映画書ベストテン」を発表してみる。昨年も一昨年も書いたが、映画を網羅的に観ることができないように、映画本を網羅的に読むことも無理。また主題性と着眼点に重きを置いた選考なのでご諒承のほど。1 …

2011/12/29

年末なので年末っぽい日をばたばたと過ごす。映画は諦めモードに。夕方に職場に寄り、それから高校時代の同級生たちと新橋で食事。それぞれの職業に見事なほど接点がないが、それもまた楽しい夜に。ある男は600人の社員を抱える会社の社長だが、密かにネコ写…

2011/12/28

昨日から展示の撤収作業、そして「日本の映画ポスター芸術」施工へ。展示替えなしが今回の基本方針、分かっちゃいたが、やはり枚数が多すぎてうまく空間に収まらない。ぎゅんぎゅんに詰めてどうにかする。昨晩は久々の友人たちを交えて四川料理。叫びたいほ…

2011/12/26

バスター・キートン短篇集@シネマヴェーラ渋谷。年の暮れにこういうのをサラッと上映してくれる劇場が、この2011年に存在することに感謝。キートンの運動神経を堪能。

2011/12/25

本日をもって2011年の京橋シネマは終了。クリスマスなのに代々木上原のモスクへ行ってみる。トルコ政府が中心になって建設したため、礼拝堂にはステンドグラスなどビザンチン様式が取り入れられている。イスラームの礼拝は、一日5回決まった時刻があるのは聞…

2011/12/24

『銭形平次捕物控 雪女の足跡』(加戸敏)。大映京都というスタジオの強さを堪能。そしてアクション女優香川京子を発見する。この映画の長谷川一夫は銭よりも小判をたくさん投げるのだが、その時の「ピュン」という音はなんとなく大野松雄を思い出させる。

2011/12/23

森田芳光監督はコンスタントな現役感の強い監督だっただけに、訃報には虚を衝かれた。私には、田舎のガラガラの劇場で観た『そろばんずく』が思い出深い。冥福を祈る。本日より『幕末太陽伝』デジタル修復版公開。何度もご覧になった方にも再度出会っていた…

2011/12/21

鈴木義昭「昭和桃色映画館」を読んでいると、ピンク映画と一般映画を分ける慣習というのは自明でも前提でもなくて、ピンクはあくまで一般映画からの分岐としてスタートしたという事実がよく見えてくる。それがいちばんよく分かるのは、香取環や内田高子とい…

2011/12/20

来たよ来たよ。「公開講座 木村栄文レトロスペクティブ」@東京が。主催にRKB毎日放送が入っている! 傑作『祭りばやしが聞こえる』の上映がないのは残念だけど、今年の山形映画祭にはなかった1980年代以降の作品もあるので期待しよう。

2011/12/19

講義。意地の悪いクリスマス・プレゼントとして、学生にユスターシュ『サンタクロースの眼は青い』を見せる。地方都市、アルバイト、ハンパな不良、性的鬱屈。いつの世も廃れることのない主題。新宿で某出版関係の打ち合わせの後、この一年をうだうだと回顧…

2011/12/18

日曜出勤。先週は出張が二つあったので、溜めてしまった仕事を一挙に片付けようと努力する。結果はぼちぼち。夜は忘年会。『ゲームの規則』(1939年)の可愛い小間使いリゼットさん。女優ポーレット・デュボストが9月に亡くなったと今ごろ知る。去年、100歳…

2011/12/17

その前にマイケル・オンダーチェ「映画もまた編集である」を読み始める。映画のサウンドデザイナーという職能だけでは語り切れないウォルター・マーチの実践的知性が展開される。マーチは、オーソン・ウェルズが会社による『黒い罠』の改変に抗議して書いた…

2011/12/15

吉原順平さんの「日本短編映像史」拝受。忘年会は控え目にして、これを読みながら年の暮れを迎えようと思う。

2011/12/14

数日前から近所のゴミ置き場に、相田みつをっぽい人生論みたいな貼り紙がベタベタ貼られている。手書きで、毎日少しずつ増えてゆくのでちょっと困る。だが、今日見つけた一枚はこう。「戦う人はすでに負けている(サム・ペキンパー)」。ひょっとしたら、す…

2011/12/13

朝5時起床。日帰り出張。これまででいちばん美しい富士山を見る。職場に戻り21時30分まで仕事。眠い。

2011/12/12

12月12日は赤いやかんの日。講義の後用事のため神保町に向かっていたら、地下鉄内で岩波ホールご一行とばったり。もうすぐ公開の『風にそよぐ草』の面白さをどう世間に伝えるべきか。知的な話法はいつものレネだが、ありていに言えば壮年ストーカーの話だっ…

2011/12/11

師走らしく、外出せずひたすら家の整理に励む。「帰ってきた文楽フィルム『ニホンの人形劇—人形浄瑠璃』研究報告」を読む。たぶん20年ぶりにボードレールも読む。

2011/12/10

先月も髪を切ってもらったパンク散髪屋の店主が、48歳で急逝。この土地にいる限り、ずっと彼に切ってもらおうと決めていただけに呆然とする。一見ごついが心根の優しい人だった。映画『20世紀少年』のヘアスタイリストを務めたことを控え目に自慢するのも微…

2011/12/09

そろそろ今年の映画書ベストテンを選定してもいい頃合い。ベストスリーはもう決定済み。

2011/12/08

「日活向島と新派映画の時代」展@早稲田大学演劇博物館。もはやフィルムのほとんど残存していない向島時代(1913-23)の日活を、展覧会で浮かび上がらせるのは一つの挑戦である。そのための方法として、当時の新派俳優や監督など、個々の人物別に貢献を掘り…

2011/12/07

ここ数日、残業ではなく、早起き出勤を試みる。しかしすごい早起きができるわけではないので、お得感はいま一つ薄めである。まあ今朝について言えば、朝の会議の準備がしっかりできたので良しとする。展覧会「日本の映画ポスター芸術」、ついに情報がアップ…

2011/12/06

気づいたら、炭酸入りミネラルウォーターを欲する体になってしまった。コンビニには少しずつ置かれるようになってきた。

2011/12/05

『ニーチェの馬』@松竹試写室。哲学者ニーチェがトリノの街で鞭打たれた馬を抱きしめたまま昏倒したという「トリノの馬」という逸話がベースだが、これだけで長篇映画になるはずはなく、舞台は結局ハンガリー(たぶん)の荒野だった。当然ニーチェも出てこ…

2011/12/03

「週刊文春」の連載「阿川佐和子のこの人に会いたい」、今週は『幕末太陽伝』のデジタル修復にちなんで小沢昭一にインタビュー。川島雄三は、演技のテストで「監督、どうですか?」と俳優に訊かれると「正解です」と答えたという。いい言葉だ、正解。で、「…

2011/12/02

ナント三大陸映画祭に続いて、シネマテーク・フランセーズで12月7日から来年1月20日まで「日活100年特集」。アクションとロマンポルノにやや手厚めながら、ちゃんと尾上松之助や伊藤大輔、多摩川リアリズムから川島雄三まである全34プログラム、パリジャンに…

2011/12/01

昨年のカンヌで話題となった「新作無声映画」"The Artist"が、ニューヨーク映画批評家協会賞の作品賞まで獲ったようだ。ハリウッドが無声映画からトーキーに切り替わる頃のバックステージもので、実はれっきとしたフランス産の映画なのだが、どうやらアメリ…