なみおかinパリ

朝は、東京から届いたメールにまとめて返事を書く時間。これをこなしておかないと、すっきりした気分で出勤ができない。

早くお邪魔してみたかったポスター&デッサン部門へ。責任者のジャック・エロールさんは温和で面倒見もよく、部下のセバスチャンさんともいいコンビに見える。分類・印刷法・修復・著作権・市場価値・データベース管理・デジタル化などあらゆる切り口からポスターとデッサンの世界を語ってくれた。フランスの映画ポスターは、大手のゴーモン作品を例外としてほとんどに画家のサインがあり、画家の著作権が確立されている(ニホンはアメリカ式で原則として映画会社に帰属すると見なされる)。そうなるとアーカイヴとして彼らとの関係作りは不可欠だし、世の中ではポスター画家の作家主義も成立してくる。オフィスに『突然炎のごとく』のポスター画家(ジャンヌ・モローが笑ってるやつです)から美しいグリーティングカードが届いていて、文化の違いを痛感したり。

新しく入ったニホンのポスターがあったので、いろいろと説明をしなければならない。「映倫」は検閲とどこが違うのか。「ダイニチ映配」とは何か。なぜか一枚だけポスターがあったのだが、ここで「なみおか映画祭」の解説までするとは思わなかった…。「エッジの四辺に五線譜の模様があるのは戦後の東宝ポスターの特徴」と言えば「それはメモしないと」。こちらだって教えることが少しはないと面白くない。とりあえず国際交流してるなあ、と感じられた午後なり。