見慣れた一撃

昨日あたりからちょっとヘタレ気味。ペース配分を考え直します。

日も暮れた頃、研修先の国立図書館を去っていったん部屋に戻り、一息ついてからフォーラム・デジマージュへ向かう。旧知の映画コーディネーター&プロデューサー、吉武美知子さんから試写のご案内をいただいたので。河瀬直美監督をフランス人の女性監督が撮ったドキュメンタリーとだけ聞いていたのだが、その作品、レティシア・ミクレス監督の"RIEN NE S'EFFACE"(何も消え去りはしない)は理知的で爽やかな作品に仕上がっていた。河瀬直美にとって映画とはどういうものか、良くも悪くもインタビューからその根元が少し見えたようが気がする。しかししかし、僕にとって最大の驚きは、なんと冒頭の数分のところで、突然フィルムセンターのフィルム保存庫が現れたこと。のけぞった。ナレーションがよく理解できなかったので上映後に監督自身にお聞きしたところ、要するに「記憶はフィルムとして残される」という趣旨でイメージ的に使われたようだ。はー、奈良だけじゃなくて相模原にもいらしてたんですか。まさかパリに来てまで大スクリーンで自分の職場を見るとは思わなかった!

その後レ・アル周辺で吉武さんとお食事。日本映画の近況、共通の知人のこと、子どもたちにいかに映画を残してゆくか、などなど話題は尽きず。胃腸の調子が今ひとつなのだが、それでもたっぷり食べてしまった。