2013/06/24

ホン・サンス『3人のアンヌ』。韓国の田舎町へやってきた中年フランス女三態。貧弱極まりない風景、無味乾燥な舞台装置、ゆるゆるのカメラワーク、これで映画になると確信してる(カンヌのコンペにまで出した)んだからホン・サンスはすごい。間違いなくエリック・ロメールへの冒瀆だと思うんだが、冒瀆できるだけの才はあるわけで。イザベル・ユペールが気だるくバーベキュー食ってるシーンはまだしも、焼酎ラッパ飲みして泥酔する映画だとは思わなかった…。感覚の特に鋭い人だと思うので事もなく演じてるけど、40年の女優生活でもかなり異様な体験ではなかったかしら。「言葉が通じなくたって恋はできちゃう。」なる宣伝文句にも関わらず、これは断じて恋愛映画ではありません。