2012/10/01

ライク・サムワン・イン・ラブ』@ユーロスペース。ここまで後味の悪い映画も滅多にない。だがそれは断じて失敗ではなく、キアロスタミの意志と揺るぎない演出によるもの。だから、ただ真っ直ぐ受け止めるのみ。試写ではなく、お金を払って観て本当に良かった(1000円の日だけど)。日本人の話し方らしくない台詞回しはいくつもあるが、驚くほど「日本」をつかまえている映画。まだ観てない方、まだ遅くないから、みんなダメージ受けましょうよ。

一つだけ細かいこと。この映画の製作会社mk2のボスは「マラン」ではなく「マリン・カルミッツ」。亡命ルーマニア人である本人はそう発音しているという。フランス人のクセで「マラン」読みが中途半端に広まっているだけ。この映画のクレジットでは正しく「マリン」。