2012/09/24

午前の試写でロベール・ブレッソン『白夜』。分かってはいたんだけど、朝から観る映画じゃなかった。精神的ダメージが大きい。だから、あらゆる人に「観てください」と勧めることにする。恋という残酷の奈落へ。
メモ1:
35mmニュープリントだが、復元版ではなく単なるニュープリント。そのことが、実はかけがえのないことに思える。ネガに起因する緑色の縦キズもあるが、懐古ではなくそれが映画なのだ。デジタル復元は崇高で誇るべき技術だけど、どこかで映画を観る体験の本質を裏切ってしまうのかもしれない。
メモ2:
ピエール・ロムの夜間撮影、淡いネオンの美しさに圧倒される。これをデジタル媒体に変換して観ることなど考えられない。このパリの四夜は、いかなるピクセルにも細分化できない。つまりフィルムで撮られた映画は分割できない。