2012/07/10

映画メモ。『最強のふたり』(エリック・トレダノオリヴィエ・ナカシュ)。首から下が不随になったインテリ大富豪と、彼を介護する羽目になったお調子者黒人青年の交流物語。まずアース・ウインド&ファイアで始まるフランス映画は意表。フランスで巨大ヒットを飛ばすフランス映画というのは大抵フランス人しか楽しめない独特の「おしゃべり感覚」やギャグに支えられているもので、映画としてどこがすごいのかは案外説明しにくい。この映画も基本的にはそうなのだが(ラファランとかジョゼ・ボヴェとかあちらの政治家の名がさらっと出てくる)、結構ユニバーサルに通用しているのは、二人の対照的なキャラクターを演出が丁寧にコントロールできているから。時に紋切り型もあるが、憎めない一本。