2012/02/10

何はともあれ「恵比寿映像祭」はじまる。いつもは現代美術作家の映像作品に不満たらたらの私だが、今回は全般に映像に力のある作品が多くて、コンセプトに溺れてはいない。最高だったのはマライケ・ファン・ヴァルメルダムという人の、16mmアブストラクト映画のループ映写。超小型スクリーンは映写機とほぼ一体化していて、その自己完結ぶりが愛らしい(終日回しっぱなしなのでメンテナンスは心配…)。全体としては、フィルムやデジタルといった映像の素材性を問うことで、ノスタルジーとは無縁にフィルム映写への考察になっている。東京シネマのコーナーも、独特のオーラを放っていていい感じだ。