2012/01/26

私がやらずに誰がやる「映画展覧会評」。遅番なので早起きして鎌倉へ。川喜多映画記念館で「国際映画祭への招待 〜華やかな夢の祭典〜」。今週末で終了なので滑り込みセーフ。映画祭という複雑な時空間を展示で浮かび上がらせるのはなかなか難儀で、スター&監督の集合写真とポスター、カタログ、受賞トロフィーなどを組み合わせてゆくよりないのだが、さすが川喜多夫妻コレクションだけあって1950年代からの資料が目白押し(映画祭というシステムは基本的に戦後発祥である)。カンヌ・ヴェネチア・ベルリンの三大映画祭の解説も読ませるものがあり、見た目以上に学ばせてくれた。とにかく、日本の“映画大使”川喜多夫妻コレクションの活用法として秀逸である。ポスターでは、1979年ヴェネチアのをミルトン・グレイザーが、同時期のカンヌのをフォロン(Folon)が描いていたことにふむふむ。映画祭ポスターというのは、それだけで独自の分野だと確信した。あと、こないだのロカルノ青山真治監督が受けたごっつい金豹トロフィーが早速借用されていたのは、なんだか笑えた。

私のいちばん好きな映画祭ポスターは、今回も展示されていた1984年のカンヌ。アレクサンドル・トローネルが描いたカラーの(!)犯罪大通り(『天井桟敷の人々』)。本物を見ないと感動できないのですが、一応画像を。

それにしても、鎌倉小町通りの途中にあるせんべい屋さんに弱い。絶対に何か買ってしまう。今日はお土産用にした。

明日より数日、日記をお休みします。