2011/08/21

酷暑が去って涼気が不意に漂ってくると、それはそれでいいのだが、夏がますますつまらない季節に成り下がったと思えてくる。いつからだろうか。あれは記号に還元され得ない、途方もない時間のはずだったが。



夏は美しい季節でした


物質は重く生活は軽いのです
街の従妹たちよ
そこでは星と林檎がいり混り
そしてあなた達は失はれた花束にすぎません


僕は? あなたは? 好きなのですね?


しかし だが
カメラのなかに月が出たら
あ!
動いちやいけません


北園克衛「口笛」)