2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

2012/09/30

10月19日から神戸ドキュメンタリー映画祭が始まる。やはり注目は特集「伝説の映画集団NDUと布川徹郎」。 『モトシンカカランヌー』にしても『アジアはひとつ』にしても、NDUの傑作は人と人とが邂逅することの事件性、その絶え間ないスパークの連なりで成り立…

2012/09/28

最近駅で増えている、ジュース缶の画像が並んで表示される自販機が嫌いだ。物とそのイメージを一緒くたにしてはいけない。ま、「物」も本物じゃなくてサンプルですけどね。

2012/09/25

昨日のもう一つの試写『ドキュメンタリー映画 100万回生きたねこ』(小谷忠典)。男は自慢をする生き物。女はそれを黙ってやり過ごす生き物。佐野洋子が喝破したこの冷徹な事実を、このドキュメンタリーは最後まで裏切らなかった。そこにいるのは、この本を…

2012/09/24

午前の試写でロベール・ブレッソン『白夜』。分かってはいたんだけど、朝から観る映画じゃなかった。精神的ダメージが大きい。だから、あらゆる人に「観てください」と勧めることにする。恋という残酷の奈落へ。 メモ1: 35mmニュープリントだが、復元版で…

2012/09/23

新宿歌舞伎町の神社の境内で映画ポスター展を開催!という謎めいた情報を入手。行ってみたら会期は終わっていたが、一部の掲示板にはまだポスターが残っていた。ポスターは戦後のものだが、大正から昭和初期にかけて隣りの職安通り沿いに「大久保館」という…

2012/09/22

「不滅の俳優 池部良の世界」展@早大演劇博物館。池部良は、清潔さと色っぽさという、誰にも奪うことのできない日本映画史の特等席を与えられた。そして晩年は名エッセイスト。原稿用紙と4Bの鉛筆がぴったり収まる薄手の黒いカバンが粋だった。亡くなる半年…

2012/09/19

ぴあフィルムフェスティバル『Playback』(三宅唱)。東京で役者をやっている男(村上淳)が、高校時代の同級生たちに引っぱられるまま仕事を放り出して水戸へ帰省。ここから映画は、旧友たちとの交流と高校時代の日常という二つの時間を持つことになる。だ…

2012/09/17

昨日観たNDU作品『アジアはひとつ』(1973)@ポレポレ東中野。撮影隊は、計画することなしに沖縄本島から宮古、八重山、台湾へと流れ、出会った労働者や老人の語り、歌を拾ってゆく。台湾高地の先住民は明るい声で「大和魂」を口にする。アジアはひとつ、し…

2012/09/15

仕事、いま一つ気合いが入らず。しかし黙々と書く。夜、年下の友人から励まされる。明日は、早稲田大学の大隈記念タワーでお会いしましょう。ドキュメンタリー・ドリーム・ショー2012の特別企画「幻灯:光の紙芝居」です!http://kyodo.enpaku.waseda.ac.jp/…

2012/09/13

富士フイルムが映画用フィルム(エテルナRDSを除く)の製造を終了するという衝撃のニュースが流れた同じ日に、英国で世界最初のカラー映画フィルム(1902年)が発掘されたという報道が流れてくる皮肉。三原色のカラーフィルター方式だそうだが、発明者のター…

2012/09/12

『アウトレイジ ビヨンド』@ワーナーブラザーズ試写室。現代の「実録路線」と言ってしまえば簡単だが、スカスカな虚の部分が魅力だったたけしが、こうやって濃縮系の暴力映画で復活していることがすごい。脚本レベルで濃密だし、キャスティングがいい。大き…

2012/09/10

祝100年! 先週土曜で、ようやく東京周辺の日活100年関連展覧会をすべて踏破しました。以下ご参考まで。*フィルムセンター「日活映画の100年 日本映画の100年」(12月23日まで) 創立から現代まで100年間を総合的に。*江戸東京博物館「日本映画の青春時代 …

2012/09/09

『銀鉛画報会』@ポレポレ東中野。消えつつある8mm映画に今できることの総決算。内村茂太の日記映画『シロノワールを食べたことがあるかい?』には爆笑した。8mmフィルムとは単なるノスタルジックな映像媒体ではなくて、強烈な世界の変換装置だ。エクタクロ…

2012/09/08

日活100年誕生日記念トーク終了。日活の映画館だった場所が日活本社ビルとなり近代美術館になりやがてフィルムセンターとなり、そこで本日創立100年記念イベントをやっているというのは映画史の奇跡だろう。創立時の契約書がそこで展示されているというのも。

2012/09/06

地下鉄の中で思い出した、藤原龍一郎の短歌。「ほろびたるもの四畳半、バリケード、ロマンポルノの片桐夕子」。ノスタルジックなのに湿り気のない爽やかさ。あさってのトークで引用しようかしら。日程:2012年9月8日(土) 時間:3:00pm- テーマ:展示品解説—…

2012/09/05

昨日再見した『ズヴェニゴーラ』あらため『ズヴェニーゴラ』。人力スローモーションの戦闘シーンと、目まぐるしいモンタージュの対比が気持ちいい。やりたい放題。京都文化博物館に昨年できた上映ホールは「フィルムセンター」ではなく「フィルムシアター」…

2012/09/02

締め切り原稿だの集中講義だのなんやかんやの責務からとりあえず解放された本日、まず「田村彰英 夢の光」展@東京都写真美術館。米軍基地のシリーズにしても、やけに傾いている新橋の家にしても、横浜ベイブリッジやオウム真理教のサティアンにしても、関心…

2012/09/01

朝、早起きして「日活100年と映画のまち調布」展@調布市郷土博物館。記述にはやや正確さが欠けるが、こういう場所の展示としてはそこそこか。むしろ地元ならではの面白みは、日活と大映の二大スタジオの他に1954年から1960年まで存在した中央映画撮影所(途…