2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

2011/07/31

カナダのシネマテーク・ケベコワーズからの依頼で、ATG映画のポスターについて短めのエッセイ。ついに外注で映画ポスター論を書けるようになったことは嬉しいが、さすがに英語やフランス語はきついので、お願いして日本語で書かせていただく。ATGポスターの…

2011/07/30

昨日から「こども映画館」。ベン・ターピンに歓声を上げる子どもたち。今日はパンフレット展の解説役として少しだけ参加させてもらった。あとはポスター展の準備を加速。前にも書いた気がするが、私の「夏」の定義の一つは、ホルガー・チューカイの"Cool in …

2011/07/29

いわゆるエレクトロニカという音楽を私はほとんど知らない。何か思うところがあるわけではなくて、単に置いてゆかれただけ。私はある時代の電子音楽を愛聴したが、それは遥かな昔に終わっている。しかしレイ・ハラカミのいくつかのアルバムは、今もかなりの…

2011/07/28

アゴタ・クリストフの死去は惜しい。『悪童日記』を読んだ時の、簡潔で残酷で爽快な感触はこれからも忘れない。だが、なんでレイ・ハラカミが死んでしまうのか。そんなことがあってもいいのか。今日は「lust」を聴きながら眠る。

2011/07/27

そして、今年の川喜多賞の受賞者は「山形国際ドキュメンタリー映画祭」なのだった。授賞式に駆けつけるが愚かにも会場を間違えて遅刻。久々にお会いする方がたくさん。名残惜しいが仕事に戻る。肩こり。

2011/07/26

山形映画祭のコンペティションの審査員が決まった。ハイレ・ゲリマ監督は週末に映画観たばかりだし、市岡さんは先月お会いできたし、キューバのフェルナンド・ペレスは一度会ってみたかった監督。という感じなので胸騒ぎがする。色川武大「あちゃらかぱいッ…

2011/07/25

土曜日、イメージフォーラムでチラシ拾いをしていて、ピクッと手が止まったのが『アップサイド・ダウン クリエイションレコーズ・ストーリー』。そんな記録映画までできる時代ですか。一時はマイナーなバンドまでずっぽりハマってしまったクリエイション・レ…

2011/07/24

日曜出勤。仕事したー。サンドイッチ食ったのと知人の研究者と歓談した時間を除けば、一秒も休まず仕事したー。サンドイッチといえば、こないだ喰ったベルクのビッグドッグ(限定販売品)はすごかった。反り返ったソーセージが大きすぎて、重さでパンが横に…

2011/07/23

特別上映会で、今年重要文化財に指定された『小林富次郎葬儀』(1910年)。歯みがきのライオンの創業者の葬儀記録だが、画面の隅から隅まで史料価値がすこぶる高い。それも画のクォリティがとても高いからで、解説者の同僚も語っていたが「古いフィルムは画…

2011/07/22

懸案となっていた原稿を、編集者との改稿のキャッチボールを経てようやく提出に至る。編集者ってえらいなあ、と今さらのように。AMラジオ生出演。目の前のインタビュアーさんの臨機応変さに加えて、決して間を作らないスタジオ(司会の方と山瀬まみさん)の…

2011/07/21

この暑苦しい気候でバロウズの「ソフトマシーン」読むのはきつい、と思っていたら台風一過の今日だけは涼しかった。これの単行本が出たのは1989年だそうで、山形浩生氏も柳下毅一郎さんも25歳ぐらいだったわけだ。確かにこんな死人まみれで精液まみれな脈絡…

2011/07/19

先週は大半が旅先にいてツール・ド・フランスがほとんど観られなかったし、日々のリザルトも追っていなかった。で、まさかヴォクレールが一週間もマイヨ・ジョーヌを守ってるとはね、というのが週明けの正直な感想である。いちばんまさかと思っているのは本…

2011/07/18

連休終了。その連休にも仕事が一つあった。16日の午後は名古屋の南山大学で、名古屋周辺の人類学研究者の方々が集まる「まるはち人類学研究会」に参上、キューバ関連の映像作品に対するコメンテーターを務める。もう一人のコメンテーターである石塚道子先生…

2011/07/14

夜は展示室でテレビ取材の立ち会い。結構大がかりな撮影だったが、アシスタント・プロデューサーの方が学生時代の先輩でびっくり。20年ぶりの再会だった。週末はネット環境のないところへ。

2011/07/13

昨日かなり強い印象を受けたのは、新長田駅周辺に3年前よりずっと活気があったこと。震災から16年。「鉄人28号」の巨大モニュメントも、それなりに街に溶け込んでいる感じがした。夏の姫路。空間の広がりを感じるいい街だ。大修理中のお城の向こう側にある兵…

2011/07/12

年明けのポスター展の準備で大阪中之島の国立国際美術館へ。森山大道展をやっているので帰りに見てゆく。「アレブレボケ」とか言ってる場合じゃない。森山はとことんブレのない作家だ。この美術館は、地上から地下へ向かう構造が存外に楽しい。続いて新長田…

2011/07/11

7月の前半でこの猛暑は先が思いやられる。大学もいつもより学期の終わりを遅くしているから、学生にもかなりの負荷がかかるはずだ。でもレポート頑張れ。東宝試写室で『監督失格』。監督平野勝之と女優林由美香の壮絶な愛情と別離の記録。キャメラを持つこと…

2011/07/10

日曜当番ではないが職場へ。その前に、どうしても見なければと東京都写真美術館「ジョセフ・クーデルカ プラハ 1968」へ。ワルシャワ条約機構軍による「プラハの春」弾圧の記録写真、クーデルカの代表作がついにお目見えである。私のこれまでのクーデルカ観…

2011/07/09

ミニシアターから邦画へ、そしてハリウッド大作も。映画業界の変貌を受け止めながら、四半世紀にわたってパンフを編集し続けた佐々木淳さんのトーク。この仕事について人前で話をした経験はないそうだが、実務の蓄積を感じさせる誠実な言葉に魅了された。劇…

2011/07/08

千客万来。展覧会チラシのレイアウト初校をいただく。大体これがオープンの2か月前。これを受け取ると、いつもがぜん意欲が湧いてきて、そろそろ展示品リストの最終絞り込みへ、という流れになる。明日のギャラリートークは、映画パンフ編集のもはやベテラン…

2011/07/06

唐沢俊一「古本マニア雑学ノート」。こういう本を100円コーナーで買って、通勤時間でさっと読み終えるのはお得感がある。この方の心の師匠は杉本五郎だったのか、と最後まで読んで腑に落ちた。ある映画人の遺品ご寄贈のお話があり、東京都下の住宅地へ。内容…

2011/07/05

今日も、パンフレット展にいらした来館者の方から、パンフご寄贈のお申し出をいただいた。展覧会がいわば資料保存キャンペーンの役割を果たし始めている。家の中が映画の本やパンフやチラシでごった返しているのは、気兼ねの必要がない単身の映画マニアばか…

2011/07/04

昼前、外へ出たらかんかん照りだったが、突然強風が吹いたりする。講義はアンリ=ジョルジュ・クルーゾーと戦時下のフランス映画云々。『密告』のような話の入り組んだ映画を講義の枠内で解説するのは難しい。銀座に出て、メゾン・デ・ミュゼ・ド・フランス…

2011/07/02

朝の地下鉄で「横尾忠則自伝」読了。自分に訪れた衝動にただ率直であろうとする芸術家の心性を、これまた思いっきり率直に記したがために刺激的な快著。一人称の「ぼく」がとてもしっくりくる。三島由紀夫も高倉健もメスカリンもUFOもピカソも、彼の宇宙では…

2011/07/01

ブログっぽい文体ってあるんだろうか? 取りあえず書いてみる。今日で、ノンフィルム資料の担当になってから4年経った。最初は何をどうしたらいいのかまるで分からず途方に暮れていたが、今はこの仕事をどんどん前進させたい気分である。フィルムの収集保存…